入会なさらなくても
盛岡市ピアノ教室「ミチコピアノアカデミー」
2020年12月1日のブログです。
ふと思い出したことがありましたので、書きとめておきたいと思います。
昨年、ホームページを立ち上げて間もないころ、お電話で、お問い合わせを頂いたことがありました。小学生の娘さんがピアノ教室の看板を見て、習いたいとおっしゃったとのことでした。(看板を出したのも昨年からです)
以前少し習っていたことがあるとのことで、お話を伺い、レッスン料金とレッスン可能な日をお伝えしましたら、良いとのことでしたので、体験レッスンをいつにするか、ご検討の上再度ご連絡下さいと申し上げました。その時「ホームページも作りましたので、よろしければご覧ください」と、お伝えしました。
しばらくして、意外なお電話をいただきました。
「ホームページ拝見しました。こんな素晴らしい先生とは知らず、気軽に電話をしてしまいましたが、うちの子はとてもレベルが低く、申し訳なくて・・・今回は伺わないでおきます。」というお話。ホームページに自分の経歴や思いを込めたことが『なんだかすごそうだ、もしくは厳しそうだ』などと誤解されたのか、と、瞬間的にがっかりし、そんなことはないですよとお話ししましたが、お気持ちは変わらないようで、しつこく言うのはやめにしました。
実は、その時お話を聞きながら感じたのは「この方はお心のある方だな」ということでした。ご入会に至らなかったけれど、お電話頂けて嬉しかった、という気持ちだけが残りました。
お会いしてもいません。名字を伺っただけでした。人によっては、それきり連絡をくださらない場合があったとしても不思議ではない時に、丁寧でお心あるお電話だったことが、印象に残りました。
ご縁はさまざまです。今回は、こういうご縁でしたが、良い気持ちになることができました。断るというのは言いにくいことですが、ありのままのお気持ちを、丁寧に、頂けたからだと思いました。
自分の気持ちや都合は誰でもあります。それでも、どんなときも、相手のことも考え、すべき連絡は素早くする、すべき礼はきちんとする、こういった一見当たり前のことを、レッスンをさせていただく側としても、演奏をする人間としても、忘れてはならないなと思います。気づかないところで失礼にならぬよう、生徒さまや共演者の方への感謝、敬意を忘れずに・・・
相手に甘えすぎないこと。大事なことですね・・・