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根っこの治療

2020年2月9日公開のブログです。

皆さまこんにちは。

大人になれば、歯の根っこの治療をしたことがある方も多くいらっしゃるのでは、と、思います。私もあります・・・とても大事な治療ですよね。見えない部分だからこそ・・・

突然歯の話をしてしまいましたが、今、私がお茶の水で受けているレッスンは、私にとって「根っこの治療」を受けに行っているような感覚もあります。根本的なところを、時間をかけてじっくり正しいことを学ぶ。それは、「これまでのことに何かを付け足す」ではなく、「ピアノ演奏を無理なく自由にするための根本からやり直す」ということです。

・・・昨年の11月初旬に、ルーテル市ヶ谷にて、大野先生門下発表会に出させていただきました。一昨年に続き二度目ということもあり、多少図々しさがでてきたのか、緊張というよりは、冷静に「今の自分」を見つめた状態で本番をむかえられた気がします。

先生方の日頃の素晴らしいご指導のおかげなのですが、レッスンを重ねるほどに「できていないことがわかってくる」という面が多々ありまして、「これは時間がかかることだ」とか「まだできていないけれど、つかめそうな予感がする」とか、本番前でも、曲を「やみくもに仕上げようとする」のではなく、「本番用の曲を通して基本を確認する」という姿勢を貫けた気がいたします。自分にとっては、たいした進歩です。(生徒たちにもそうあってほしいと感じております。)

昨年は、ショパンのバラード第4番を演奏させて頂きました。細かいことはたくさんあるので省きますが、最後のほうの、とあるパッセージを、レッスンでは先生から「このように」と、説明と実演を丁寧に頂き、頭では納得したのですけれど、うまくいかず、「今の自分にはまだ無理」と判断し、あまり時間もなかったので、そこにこだわるのをやめました。(なにができなかったかというと、まだ手のひらで支えきれないというか、どうしても手の甲まで使って指を動かさないと無理だったのです。)

その箇所は、曲のラストの、重要かつ素晴らしい部分ではありましたが、私は、「本番はどうにかするしかない」と開き直りました。結果、本番では、そこにきて「いかにも指で弾いています(ロシアピアニズム的にはNG)」みたいには当然なりましたけれども、今の自分をありのまま表現することができ、課題も明確になりました。(練習期間、時間の短さにしては、無事に弾けたと思いました。これこそがこの奏法のすごいところです。)

・・・・・それからしばらくたち、数日前、「今年のコンサートの曲を決めないとな・・」と、ふと思い出して、バラード4番も三ヶ月ぶりに弾いてみましたら、なんと!例の箇所が「明らかに」三ヶ月前とは違う感じで弾けるのです。なんとなーく、最近ちょっと手ごたえが違ってきた気がしてたけどやっぱり!と、嬉しくなりました。(私の場合はですけど、この奏法に出会うまでは、こんなことはあり得ませんでした。三ヶ月放置して前より弾けるとか・・)

これこそが、ピアノの技術における根っこの治療の成果だと、個人的には確信しています。

先生のお宅においては、わたしなど、一音弾いただけで「まだまだじゃのう・・・」という感じですけども(もちろんそんなことは言われません!イメージです (笑) 先生は気さくで親切です。)、前よりましになった、という感覚は、弾く上でも教える上でも大きな自信と励みになります。

基礎基本、とは耳にたこができるほど聞きますが、ほんとうの基礎基本てなんだろう?演奏における基礎基本については、いつも根本に立ち返って考えていかなくては、と、あらためて思うところです。教えるって本当はとてもこわいことである、ということは、忘れてはいけませんね・・・・

基礎基本について、お悩みのかた、ご相談だけでもお気軽にどうぞ。