正直であること
盛岡市ピアノ教室「ミチコピアノアカデミー」
2023年12月7日のブログです。
正直でありたいと思います。
大人の生徒さんと話していて、「先生は正直ですね」と言っていただいたとき、そうかな、でもまだ、かっこつけてたり、体裁を気にしたりしている部分はあるなあ、と、心の底では思いました。
自分はもともとは、外からどう見えるかを気にする人間であったという自覚があり、無意識に、体裁を整えるところに、すっといってしまいます。
でもこの頃、もしかして、変わってきたかも?と感じることもあり、他の人にそういって頂くと単純にうれしく思います。
体裁を整える、というのは、社会人として生きていく上で欠かせませんし、人間関係の円滑さにもつながります。心にもやっとしたものが残らない人なら良いのですが、過去の私は、もやもやしたまま周りに合わせたり、自分の本心に気づかないふりをしたりしていたかもしれません。
人の心が、演奏にあらわれないはずはありません。
面白い演奏、一味違う演奏、穴ぼこだらけでも、何かが心に響く演奏、そういう演奏に心ひかれます。本当の意味で「その人らしく」表現できるためには、まず、正直であることかなと思います。
上手かどうかなんて、それが必要とされる場面以外、いらないです。少なくとも本人のみの問題です。
それが必要とされる場面とは、コンクールなど、他者が関わる場面、あるいは、プロとして演奏のクオリティーが責任につながる場合のみです。
生徒さまたちには、自分らしく演奏できるために、正直に楽しくしっかり学んでいってほしいし、自分もできる限りそうありたいと願います。
ピアノというものは、あまりにも、周りからどう見えるかを気にせざるをえない場面が多いよなあ、と感じ、昨今こどものコンクールがあまりにも増えてきていることも、個人的には、これってどうなんだろうなあと感じています。
演奏でうまくいかないことや、評価されないことに慣れて、開き直り、逆に自分らしく楽しめていられる人は問題ないですが、評価されて褒められることに慣れて、それが面白くなってくる場合、それはどうかな、と思います。評価された演奏の延長から抜け出せなくなるおそれがあるからです。同じパターンの「上手」をただただめざしてしまうから。
あくまでも個人的な今の考えです。
小さなコンクールを、それぞれが自分のための場所として楽しめるためにも、日頃の在り方を意識していきたいものです。