1. HOME
  2. ブログ
  3. 「取り込む」という発想

「取り込む」という発想

盛岡市ピアノ教室「ミチコピアノアカデミー」

2023年12月3日のブログです。

思えば、長きにわたり、私自身、たくさんのレッスンを受けてきました。たくさんの先生にお世話になり、おかげさまで今日があります。

こうして指導の立場にあり、今感じますことは、一回一回「レッスンを受ける」、ということの意味を「何かを取り込む」という感覚としてとらえてほしいなあ、ということです。「取り込む」というのは能動的な働きです。

取り込む、という言い方がふさわしいかわかりませんが、いずれ、自分の中にこれまでなかったものをなにか取り入れる、知識としてでも、いったん受け取り、一つの情報としてストックしておく、という感覚です。ストックがまた一つ増えて、良かったなあ、という風に思って頂けたらありがたいな、という気持ちでいつもレッスンをさせて頂いております。

できるできない、という言葉を簡単に使えるほど、ピアノの技術というのは、単純ではありません。ですから、レッスンの場では、情報を得て、試してみる、その先生の意見を聞く、ぐらいのところかなと思います。

取り入れた情報は、あとから取捨選択することもできます。情報の整理、そして、考える、感じる、という色々な心の動きを経て、実際の練習を重ねて、少しづつ上達していくのが、ピアノというものだと思っています。その在り方、そのスピードは、人それぞれであり、その人にふさわしいあり方で、歩んでいくものだと思います。

色々な心の動き、と言いましたが、自分の心の動きをちゃんと感じる、というのは大事なことだと思います。

物事に正解はない、というより、不正解はない、と思っています。

その上で、今、自分がどう感じるか、どう思うか、というところは、レッスンにおいて、はっきりと表現していくことを心がけています。曖昧な言い方は、わかりづらいと思うので。そして、ご質問などは遠慮なく出していただきます。ご質問から学ぶことが、本当に多かったりします。

物事の感じ方というものは、同じ人間でも、変化していくことも、あると思います。教える側も同じ。

最近、初心者の大人の方々を見ていて思うのですが、ピアノって、いつから始めても楽しめるものなんだなあ、ということ。能動的な「取り込む」という姿勢さえあれば、「自分の中に」たくさんの楽しさが宿っていき、夢や目標も生まれます。はたから見た「上手さ」ではなくて、自分の軸が育っていく自信、何かを知っていく喜び、こういったことが、長くピアノを続けていく上で大事なことではないかとあらためて感じております。