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指先から遠いところ

盛岡市ピアノ教室「ミチコピアノアカデミー」

2022年10月31日のブログです。

指先から遠いところ、と言っても色々あるわけですが、最近、ある指先から遠いところの、ある意識で、いまひとつ上手くできなかった箇所の演奏が格段にできるようになる、といった現象が続いておりまして、嬉しいです。私自身のことですが。

結局、身体の中のこと、感覚というのは、当人にしかわからないものなわけなので、指導、説明による成果も、それが良いものだったとしても、受け手の感覚、努力といったものの力が半分以上なのかもしれません。それでも、教える側の演奏が明らかに良くなっていくのを、日々目撃し続けることは、生徒さまにとっても、ただ教わり続けるよりは、何かしらの励みにもなるのではないか、と、改めて感じているところです。

弾けない人が弾けるようになる、0点が30点になる、みたいなことは、頑張ればどうにかなることですが、もともとある程度弾ける人が、70点が80、85、90点・・・と、自然に向上していくことは「ただ頑張れば」だけではできないと思います。

長くピアノの勉強をしてきた人間として、特にそこのところをかなえるお手伝いで、これからもお役に立てますように、という願いは、いつもあります。

指に頼るのは、いろんな意味で苦しいです。どんなふうに身体を使って弾いたらいいかなあ、ということは、いつも考えていきたいですね。曲の中の音符だけにかじりつかないように・・・

ピアノが上手くなる、というのは、ピアノを弾くことそのものが上手くなることなので、「いろいろな曲を弾く」ということとはまた別です。たくさんの曲を弾くことは、譜読みの力もつきますし、もちろん素晴らしいことですが、「数」だけではなく、弾き方の「質」も、同じぐらい大切に勉強できたらいいですね。「質」が良くなると、自動的に数もこなせるようになっていきます。経験上、そう感じます。