自立の意味

盛岡市ピアノ教室「ミチコピアノアカデミー」

2021年1月29日のブログです。

ピアノレッスンの目標は自立です、という言葉を耳にすることはあります。そのなかには「自分で楽譜が読めて演奏を形にできる」という意味が多分に含まれているように思います。そういう意味ではそうかもしれない。でもここでは、そことは別な観点における「自立」を考えてみます。

私自身は、かなり早い段階で「楽譜を読んで演奏を形にする」ことはできていましたが、自立とは程遠かった。「先生に何と言われるか」「本番でミスをしないか」ということばかりが、頭の中大半を占めていたからではないかと思います。

大人になり、指導者にもなり、あらためて勉強を続けてきて、今ようやく「自立」について意識するようになりました。

「いつでもその時の自分の目標を言える」こと（目標はなんでもいい）

「自分には知らないことがたくさんあるんだ、ということを意識できていること」

「今の自分の考えや感じていることをあらわすことができること」（疑問を持てることにもつながる）

・・・わたしの考える自立は、学びを吸収できる土台がしっかりすること、かもしれません。年齢問わず、レッスンを通して、「学びを吸収するための意識」が育ってくださることを願っているのかもしれません。実はこれ、本当に大切なことなんです・・・

小さな小さなレッスン室ですが、こうして考えてみると、長くいらしてくださっている生徒さまには、この気持ちが少しずつ伝わっているような気がいたします。吸収したいと願う生徒さまたちが、たっぷり吸収できるものをいつでも備えていなければならない、それが、教える側の使命です。常に新しく成長していかなければ、あっという間に干からびてしまう。知識も技術も、ある意味「なまもの」だと実感しています。

・・・学びの土台がしっかりすると、楽しさはどんどん増していきます。そういうものだと感じます。