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子どものレッスン

盛岡市ピアノ教室「ミチコピアノアカデミー」

2021年11月1日のブログです。

わが教室で中上級者の大人のレッスンが充実してきたのは、考えてみれば、ここ10年ぐらいのことです。

教室立ち上げ当初は、幼児がほとんどでしたし、それからあとも、幼児、小学生が生徒の大半だった気がいたします。振り返ってみると、子どものレッスンへの意識は、私自身、昔に比べると変化しているように思います。

はじめの頃は、「何を教えるか」これだけだった気がします。基本的に、自分自身が教わってきた方法で、レッスンしていました。成果をあげるために間違いがないと思っていたからです。

現在も、そのような手立ても取り入れますが、使う教材の幅、アプローチのしかたは、だいぶ広がっています。

「何をその子に合わせて、何をこちらに合わせさせるか。この見極めがどれだけできるか。」これが、私自身の子供のレッスンにおける大きな課題です。

こう書くと、いやいや、先生なんだから、ぐいぐい引っ張ってくれていいのですよというお声もきこえそうですが、これまでの経験で、いかに一人一人、意識も特性も違うかということを痛切に感じており、ピアノを習うと一言で言っても、その子に合った歩み方、学び方が必要だということを、レッスンのたびに思うのです。宿題にしてもそうです。

表やシールでやる気を出させる、とか、そういうことではなく、それぞれの子が、自分に合った歩幅で、ちゃんとやる気につながる課題をこちらが提示してあげなければならないんだと、気づきました。

この気づきがはっきりしてから、たとえば一週間のお休みがあけた次のレッスンでしっかりと練習の形跡が見られ、私自身嬉しいと感じることも増えました。

月に3回のレッスンでも、責任をもって自主的に練習できるなんて、なんて素晴らしい!そう思いました。これができるなら、もしレッスン回数を増やせばさらなる上達は確実です。基本レッスンを3回に設定する段階で、自主的な練習の意識を育てる、という目標を自分の中に掲げたことを思い出しました。月に3回の生徒様も、4回の生徒様も、どちらにもそれぞれの良さで上達してほしい、と、願っています。(レッスン回数は月ごとに変更も可能です。)

生まれながらにピアノの才能があふれている、という場合を除いて、ごく一般的な人間であれば、ある程度ピアノが弾けるまでのレッスンも練習も長い道のりです。到達する地点もさまざまですが、その子の人生においては唯一のものです。だから本当に大切にしなければならない。

子どものレッスンは、まさに「ひとりひとりにあわせた個人レッスン」です。やる気と練習次第でどんどん上達もしますし、緩やかに継続しても、年単位でじわじわと上達していきます。急がば回れと言いますけれども、ピアノが弾けるために必要な基本を常におりまぜながらレッスンしていくことで、自然に無理のない良い音、演奏につながっていくと思います。

少し先の未来を見据えて、一人一人のレッスンを工夫していきたいと思います。