「いま」「なにを」
盛岡市ピアノ教室「ミチコピアノアカデミー」
2023年1月30日のブログです。
ピアノの勉強というのは、地味で時間がかかる物事です。まずはそのことをちゃんとわかっている、ということが実はとても大切だと思います。
2週間で弾ける何とか、とか、時短で仕上げられるためのノウハウなども世の中にはあるのか分かりませんが、基本的に、才能云々に関わらず、身に付けていくということはそれなりに時間がかかるもの。
特に小さい子の場合には、成長段階的に、そして気持ち的に、コツコツ学んでいくためのレール?のようなところに乗っかるまでにもそれなりの時間が必要なのだということも、大人はわかっていなければなりません。
小さい子でも、大人から見ておりこうさんの場合、問題なくするするいく場合もありますけれども、本人の気持ちが伸びやかであることは、ちゃんと確認していくことは必要です。
教える側は、どんな段階であっても、「いまなにを」伝える場面であるか、ということを意識しています。
また、ある程度弾けるようになり、曲を覚えてどこかで演奏するために練習を積んでいる場面であっても、「いま」「なにを」意識しての練習であるか、ということをできるだけ細かく様々な観点で取り組んでいけると、練習は本当に楽しいものになっていくし、焦りと無縁の取り組みになっていきます。仕上げていく過程での気づきの質と量が、演奏の説得力と一致するのだろう思います。自分自身にも言い聞かせています。
ピアノの勉強をするということは、練習における気づきを深めていく、広げていくための情報を増やしていくこと、ともいえるかもしれません。ここには技術面も含まれるし、音楽を理解するために必要なことすべてを含みます。指導者の責任は、この、演奏を作る過程での気づきを深め、気づきを増やしてあげられるための手助けの部分だと思っています。