上達と視点の変化
盛岡市ピアノ教室「ミチコピアノアカデミー」
2024年8月27日のブログです。
「忙しい」という感覚は、あくまで主観的なものなので、あまり使いたくはないのですが、この夏はやっぱりちょっとばかり忙しかったかなと振り返っています。人間は慣れていくものなので、これまでもそうだったように、今の「忙しい」が「当たり前」に変わっていくのかとも思いますが、身体だけは大事に使っていかなければならないなと感じております。
たくさんの出会い、経験に感謝しています。この後も色々予定があり、体調を整えてひとつひとつ丁寧に向かいたいと考えています。
・・・さて、ピアノのみならず音楽の演奏に関しての「上達」というと、技術が向上し、演奏できる曲の難易度が上がっていくことをイメージすることが多いかと思います。
たしかにその通りではありますが、演奏や練習に関して「視点が変わる」ということが、大きな進歩の証だなあと感じるこの頃です。
曲の難しさに関する見方、そして、テクニックというものに関する考え方、これらも含めて「視点が変わる、視野が広がる」こと。
ですから、本当の意味の「ピアノ演奏の進歩」というものは、おいそれと周囲にわかるものではないのかもしれませんね。
自分自身の感覚、手ごたえ、見えかた聴こえ方、そういったものが変わってくることにより、自然に練習の仕方も変わってくるし、他の人の演奏を聴いたとき、どういう風に練習したり曲に向かっているのかとか、わかってきたりもします。
気づきを少しでも響きや音楽に反映させるべく練習に取り組むのは、亀の歩みのようではありますが、本当に楽しいものです。
譜読みが早いことや初見の能力もピアニストとしてはとても大事な不可欠な要素だとは思いますが、さっと曲の格好をつけて弾けることで満足せず、愚直に二つの音の連結に耳を傾け、必要な筋肉を意識し、心身の力を抜いて、静かに歩んでいきたいと願うこの頃です。