自分が欲しいものを提供する

盛岡市ピアノ教室「ミチコピアノアカデミー」

2024年4月15日のブログです。

今より少しでも上手くなりたい、そう思ってピアノを続けています。ピアノを弾くことは、自分の一部です。

そんな私自身がレッスンを受ける時に先生に対して一番に願うことを、自分に習いに来てくださる皆さんに、ご提供する。ピアノを教える、とは、これがすべてと言っても過言ではありません。

それは、精神論でもなく、知識でもなく、演奏する上で大切な、より具体的な何か。

弾き方、身体の使い方、音の違い、どうすればどうなる、といった様々なこと。実際に対面で教わらなければ、わからないこと。自分の癖、直すためのヒント、などなど・・・曲の形を整える以前の、土台となる何か。

もう少し若い頃は、遠方まで様々な指導のための講座を受けに行ったりと、あれこれ勉強をしていた時期もありました。たくさん情報を得ることで、安心していたのかもしれません。それはそれで何かは良かったと思うのですが、今の結論は、やはり、自分の演奏がすべてだということ。外側からの刺激で、内側、つまり自分から出てくる演奏はそう簡単には変わりません。頭の中の知識を口から出しても、何か、表面どまりになってしまう。

思えば、わりとこのことで悩み、とりあえず、がむしゃらにピアノの練習をしていた時期もありました・・・たくさんのステージ経験を積めば上手くなるかな、と、どこかで願い、頑張っていた時期もありました。

今は「やっぱり基本」「自分の心と向き合う」「良い練習を重ねる」というところで、落ち着いています。

本番がいつあっても、今できている本当のことは、ちゃんとあらわれる。逆に言えば、今できていないことはが自然にできるようになる可能性は限りなく低い。ステージを目標に練習する、ではなく、ピアノが好きで理想があるから学ぶ。その先に、ステージがあるかもしれない、というだけです。

演奏には、技術も、耳の状態も、心も、何もかもあらわれます。

より良い指導のためには、自分自身が演奏力を磨く、ここに一点集中していきたいと、満開の桜の下を通りながら、あらためて思いました。曲を弾く「前の段階」にスポットを当てて、地道に歩んでいきます。