どちらに合わせるか
盛岡市ピアノ教室「ミチコピアノアカデミー」
2021年5月20日のブログです。
ピアノのレッスンに向かう生徒さまは、「先生の言うとおりにします、頑張ります。」というお気持ちで来られるのがほとんどだと思います。先生に合わせます、なので、言われたテキスト、教えられた弾き方、宿題のやりかた、に従っていこうとするわけです。(それらをどれだけこなせるかどうかの違いは人それぞれだとしても)
しかし、教える側からみれば(私個人のことになりますが)「生徒さまに合わせよう」としていることも実はたくさんありまして、ここのあんばいが一番の学びどころだと思って日々レッスンにのぞんでおります。
誤解を恐れず申しますが、先生というのは「受け身」にまわれる方が、良い指導につながると感じるのです。生徒さまの様子、出てきた音、を受けて次にどう発信していくか、この連続です。一見同じように見えても、先生の指示を受けて生徒がなにかする、だけになってしまうと、思考停止というか、「やっているだけ」になってしまうこともないとはかぎりません。先生も生徒もある意味楽かもしれないですが、ワンパターンになってしまうこともないとはかぎりません。
じゃあどうすれば、ですが、何のことはない、生徒さまが心を開いてレッスンにのぞんでくれさえすればいいだけです。先生に遠慮して、思ったことが言えないとか、そんな必要はないと思います。なんでも聞いていいのです。
落ち着きのないように見えるお子さまも、練習が少ない学生さんも、ピアノレッスンの方向についてご相談してくださる大人の方も、心を開いてくださっているのを感じられるから、私自身も精いっぱいそれを受けて、次のステップをご提案していくだけです。
ピアノ演奏の際、「こうしなさい」というより「こうしないほうがいいですよ」ということは、共通してお伝えしていることです。理由をお話し、実践しながらご説明いたします。ここについてだけは、こちらがリードしてご説明していくしかない事柄ですので、どのレベルであっても、大切にしているところです。
一年後、三年後、五年後、と、イメージをもちながら、それぞれの生徒さまへの課題を工夫していきたいと思います。