素直であるとは
盛岡市ピアノ教室「ミチコピアノアカデミー」
2023年12月20日のブログです。
素直であることが大切、とよく言われます。ピアノを学ぶ上でもその通りだと思います。
では、素直とは何でしょうか。
子どもの場合は、親や教師から見て都合のいい子、言いなりになる、ということとはちょっと違うかな、と、思います。また、むしろ大人になるほど「素直さ」が大事になってくる気がします。
言葉にするのは難しいですけれども、素直さとは、ある意味「健全な意欲」ということではないかと思います。集中力も、この先にあるのだろうなあ、と、感じています。
ピアノのレッスンにおいては、教える側がまず「素直で」あらねばと思っています。「健全な意欲」を持っている幼児が、毎日コツコツ練習する、と、いきなり結びつくとは限らないです。教える側は、素直な目で相手を見れることが大事ですね!健全な意欲をもって指導にあたることは、いきなり上達させる、ということとも全然違います。
教わる側が、普段の練習の楽しさ面白さを知るまでには、結構な時間が必要だと思っています。教える側に「ピアノに対する健全な意欲」が備わっていなければ、面白さをお伝えすることも難しいでしょう。
「健全な好奇心」と言い換えてもいいかもしれません。
教わる側についていえば、たぶん、素直になれていると、ある意味「自分を解放して事にあたる」ことができます。レッスンでの内容も「まず受けとる」ことができやすくなります。「受けとる」と、「受け入れる」、ましてや「できる」ということは、それぞれ別の話です。
理屈っぽくなってしまいますが、ここは、とても大事なことだと感じています。
・・・最近、1年、2年と続けてきた子どもたちの様子をみていて、「あれ、集中力がついてきたな」と、感じる場面が多く、とてもうれしく感じています。自分で意識しているよりもずっと、私は、レッスンにおける「その子の目つき」「醸し出す雰囲気」に注目しているのだなあ、と、人ごとのように気づいたりしています。
ピアノは、乱暴に言ってしまえば、大事なことを覚えてたくさん練習すれば、どうにか弾けるようになるものです。(細かい技術などは、ほんとうに大事なことですので、それらをきちんと身に付けるためには良いレッスンを受ける必要はあります。今はそのことは省いて話しています。)
毎週通うピアノのレッスンで何が得られるか、と言った時、「人としての素直さが自然に身に付く」としたら、なんと素晴らしいことだろう、と、最近の子どもたちを見ていて感じます。それは、私ごときが意識してどうにかできることではないですが、心の中の目標にはおいていたいと思います。そのために、「自分自身が素直に生きる」を、来年も心の目標に置きたいと思います。
できる、できない、にフォーカスしないこと。これは、素直さと真逆の方向に行ってしまします。
練習を、楽しい!と思えるのがほんとうですから。
こういうことを書いていると、あまりにも未熟だった過去の自分を思い出さずにはいられません。でも、人生を通して成長していくというのは、こういう気づきの連続なのだろう、と、嬉しくも思います。歳をとるのは悪くない、とも思える瞬間です。