花咲く時

盛岡市ピアノ教室「ミチコピアノアカデミー」

2021年5月11日のブログです。

人を花にたとえることはよくある。同じ花はないんだよ、みんなちがってみんないい、と。

ほんとうにそうだなあ、と思う。

ではその花が美しく咲ききるときはいつなのか、それはどこでなのだろう、実はそれこそが千差万別なのではないか、と、この頃強く感じる。

風吹きすさぶ崖っぷちに一輪の花が咲いている、という光景もあるように、そもそも花は「自然の中の一部として」咲くのだから、人間だって例外ではないのだと思う。水と養分を与えて、しかるべき時期に温室の中で咲く、ということももちろんあるだろうけれど、基本的に植物は時間の流れ、自然現象のなかでそれぞれに咲き誇る。今だ、という時が、それぞれにある。それは、人の力で操作できることではない。

花よ咲け！とばかりに時間短縮させるかのごとく何かを達成させようとするのは、下手すると、本来咲ききれるはずのエネルギーを奪うことにもなりかねない。

たとえ自分の子供、自分の生徒だとしても、してはならないことだと思う。

何歳になろうとも、人は、自分自身が咲ききることにエネルギーを注ぎ続ければ、子供や生徒に無理強いをすることなど、起こりえないはずだと思う。

「育てる」ということは、その成果を自分自身の花だと勘違いしないように気を付けないといけない。「教える、育てる」とは、報酬を得る仕事だとしても、精神の基本はどこまでいっても「奉仕」なのだということを、あらためて肝に銘じていきたいと思う。

・・・またまた文体を変えました。