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趣味だからこそ

盛岡市ピアノ教室「ミチコピアノアカデミー」

2024年1月21日のブログです。

今の時代におけるピアノに対するありかた、学びかた、楽しみかたというのは、ずいぶん変化してきているのではないでしょうか。

ピアノや音楽に限らず、専門、という言葉の意味する内容も、昔とは感覚が変わってきているのではないでしょうか。

「趣味で専門的に学んでいる」というあり方もあると思います。専門的に学ぶ時間と場所が、ある意味、学生時代の大学、という短いところに限られていたような時代から、社会人になってから、大学も含めさまざまな人や場所から学べる、そんな時代になってきているかもしれません。

とはいえ、ネットで何もかも手に入る、とは全く思いません。どんなに便利な時代になっても、時間と労力をかけて、直接人を介して学ぶことには遠く及ばないと思います。もちろん、環境の制限から、なかなか直接人から学べない、という時、動画の情報などを最大限生かして学ぶことも素晴らしいと思います。ただこの場合、あまりにも情報があり過ぎるので、その選択ができるぐらいの土台の力は必要かもしれません。

また、極端な言い方をしてしまいますが、専門的な学校で過去に数年学んだ、というだけではもう通用しないというか、生涯学び続けていく中で初めて「このことを専門において生きている」と一応言える時が来るのかな、と、感じているところです。その学び方、学ぶ相手は変化していってもいいと思うし、核の部分は変化しないかもしれません。どちらだとしても良いと思います。

私自身は、現在教室を開き、人さまにお教えすることを仕事とさせて頂いていますが、世の中には、他の仕事をしながらでも、音楽やピアノに関して、自分よりも専門性の高い人もおられると思います。あくまで知識や技術においてのみ、の話ですが。

・・・今の時代、権威のある人、影響力のある人からの情報を、ただ鵜呑みにせず、自分の感じ方を通して受け取ることも、学び続けなければなかなかできないことかもしれません。

たくさんの人で構成されているこの世界で、たくさんの情報であふれているこの世界で、何者でもない自分の感じ方を大切に歩んでいくと、そこから生まれる確信のようなものが、形にはならなくてもじわじわ見えてきます。

誰かに認められるためではなく、自分の中の確信をじわじわ広げるために、学んでいく。趣味で学ぶ、ということは、その楽しみを味わう時間を堪能すること、といってもいいかもしれません。

弾ける弾けないという表面的な事象、そんなことだけではない、もっと深い感じ方や、知らなかった感覚の目覚めや、いろんなことが、ピアノを学ぶ、ということには詰まっています。宝箱のようだと思います。

私の中には、先生としての自分もいますし、趣味でピアノを学び続けている自分もいます。趣味だからこそ、どこまでも深堀りができる、そんな一面も、感じているところです。