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絶対音感のこと

盛岡市ピアノ教室「ミチコピアノアカデミー」

2024年4月8日のブログです。

自分自身が3歳から絶対音感教育を受けて育ち、今、便利だなと思うことは、楽器がなくても、合唱指導ができること。合唱だけではなく歌全般。楽譜があればその音が出せる。これは、親に感謝をしています。

また、ピアノに関しても、たぶん、音の聴き取りができやすいのだと思います。自分の自然な感覚と比べるものがないのでわかりませんが。

ということで、基本的な音楽の指導に際しては、常にゆるぎない安心感を持てる、というところはメリットかもしれません。

しかし、ピアノの演奏に関しては、絶対音感があるゆえ、どこまでいってもドはドに聴こえてしまう。このことの不自由さもいろいろあります。響きではなく音の芯、基音にどうしても耳が行ってしまう。このことと闘いながらここまできましたし、今もまだまだ絶賛進歩中です。

ということで、ただの個人的な感想、というたいして面白くもない内容になりましたが、絶対音感は、普通は特に必要ないと思います。相対音感はとても大事だと思います。

絶対音感がないからこそ味わえている音楽がきっとあるはず。もっと言うと、音符も読めない、楽器を演奏できない人だからこそ純粋に感じられているまるごとの音楽もあるのだろうなと。

ないものねだり、ですが、もし絶対音感がなかったら、同じ音楽でも違う風に聴こえるのかな、と、想像してみたり、意識を音に向けないように、とか、耳をそらしてみようか、とか、なんだかんだ色々やってみたりすることもあるのです。より良い演奏にしたいと思った時、今見えないもの、今聴こえていないものに意識を向けなければならないと感じます。

ないものねだりも、悪いことではないかなと思います。