わかりやすい上手さ
盛岡市ピアノ教室「ミチコピアノアカデミー」
2023年6月20日のブログです。
評価が伴う演奏の場所において、高い評価を得るためには、「わかりやすい上手さ」が備わっていることは必須ですね。わかりやすい上手さとは何か、など、今ここでわざわざ並べることはしません。
およそ見当がつくことかと思います。
一つ言えることは、「自然に演奏するだけでは足りないいくつかのこと」を、意識的に備えなければならないということ。
自然な演奏、それは、レベルのいかんにかかわらず、聴く人の心をほっとさせたり、じんわりと温かくしてくれたり、時には勇気をくれたりするものです。むしろ、わかりやすい上手さ、が、パーフェクトに備わっていないほうが・・・。
本来、人の演奏、特に一般のこどもの演奏においては、自然に、普通に、演奏できればそれでよい、と、今の私は感じています。正しい譜読みの力、演奏への意欲、こちらを伸ばすために、わかりやすい上手さを追求していく必要は、そこまででもないと思います。
もし、評価を伴う場で、高い評価を得ようとするならば、そのことを理解した上で、どれくらいの期間、どういう取り組みをしていくか、長い目で見た目標達成の支障にならないか、など、生徒さま親御さまと、綿密に共通理解したうえで取り組みたいと考えます。
無理のない、でも、日々ある程度の量の課題をこなしていくことこそ、必要なことではないかとしみじみ思うこの頃。三年後くらいに、この考えがどのような成果につながっていくかを楽しみに、指導も、自分の演奏も、精進していきたいと思います。
私自身の取り組みも同じで、できるだけ多くの譜読みをする、それも、自分の好みに偏らない、思い込みに気づくよう心掛ける、というあたりを軸に、日々、取り組んでいるところです。曲を仕上げていくこととのバランスをとりながら。
自分の演奏のことだけに限定して言えば、わかりやすい上手さはもういらない、と思っています。
人が、上手い、と、脳で先に感じるより、心に直接響く演奏。あこがれます。