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どこまで突き詰めるか

盛岡市ピアノ教室「ミチコピアノアカデミー」

2024年6月13日のブログです。

世の中の様々なことと同様、ピアノコンクールなども、その在り方や雰囲気など、変化してきているようにも思います。これからも変化していくことでしょう。

コンクール自体の数も増え、人前で弾く練習のため、あるいは他の人の演奏の中に入ることでどう聴こえるかというお試しのため、、あるいは、普段より練習せざるを得ないようにし、ピアノ力をアップさせるため、など、参加の目的も人により違うところもあると思います。

ある程度演奏力のあるこどもの中で入賞や順位がついていくわけですが、昔の自分を振り返ると、とても細かいところまで演奏の内容のレッスンをし、ここはこう弾いてここはこう、と、徹底していたなあと感じます。練習の仕方も、表面を整えるために徹底して指示を出していました。だから、真面目でピアノ力のある子たちは、身近なコンクールでは入賞するのが普通という感覚でした。

現在はどうかというと

ある意味では同じようにレッスンしているつもりなのですが、おそらく、伝えようとしていることが表面的にすぐに整えられることを越えているため、単純にその通りにできないようなことを結構伝えてしまっている気がします。

子どもなんだから、もっと単純に、目先に上手に弾けるための何かを伝えればいいのかもしれませんが、もうできなくなってしまいました。どこまで突き詰めるか、の、基準が全く違うものになってしまいました。上手な演奏への興味がなくなった、というと怒られそうですが、そういう節もあります。もっと大事な根本のところにどうしても目がいってしまうのです。

小さい子が初動の段階で指の動きを徹底することへの警戒があるため、普段の練習への取り組みのアプローチも昔とは全然違います。

手を抜いてレッスンしているわけではありません。しかし、自分自身が今レッスンを受けて感じる「弾き癖」に関すること、「耳の使い方や感覚について」などと、これから学ぶ生徒さんたちへのレッスンを切り離して考えることはもうできない、という感じです。

指の動きから入らない場合、弾けるまでに時間がかかる気がします。その結果、良いことも身に付いていく。このことは、時間とともにさらに検証していきたいと思っています。

当教室においても、希望者はコンクールで学ぶことは大いに良いことだと思っています。その目的、目標を明確にして一緒に取り組んでいければと思います。

ただやっぱり、ごく普通の子の場合、どちらかというと、一曲を突き詰めることよりも、日々違う曲をどんどん弾いて、多少未完成でも先に進んでいくあり方を推奨します。たくさんの曲にふれることの大切さは、ますます実感しています。

いずれ、ピアノはたくさん練習する以外に成長する方法はないので、心と行動が一致したあり方で、皆、頑張っていってほしいと思います。