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自信の源

盛岡市ピアノ教室「ミチコピアノアカデミー」

2023年12月13日のブログです。

自信、自分を信じるということは、生きていく上で、最も大事と言っても過言ではないかもしれないです。

どんな境遇になっても、どんなことが起きても、「自信」があれば生きていける気がします。

……境遇、と言いましたが、そもそもピアノを習うとか、弾く、ということができている時点で、いま人生が恵まれた環境にあることは間違いないでしょう。経済的にゆとりはないけれど、ギリギリ習わせてあげられる、あるいは、大人の場合、自分自身頑張って働いてやっとで習っていられる、という場合であっても、根本的にはゆとりがあるということです。この場合、精神的なゆとりが大きいかもしれません。(それはとてもとても素晴らしいことです!)

話を自信に戻します。

自信の源は「自分自身で納得できた時」初めて芽生えるものではないかと感じるこの頃です。その「納得」に含まれる意味合いは、言葉で表せるほど単純なものではなく、たくさんのことを含んでいるのだと思います。当人でさえ、説明できないほど、奥が深い感覚だと思います。(これは私自身の体感です。)

ピアノの場合も同じ。何かわからないけれど、これでいいんだ、やってみるぞ、続けていきたい、頑張ってみようかな、そんな気持ちが新しく心にフッとわいてきた瞬間、「納得」が生まれ、その人の「自信」が芽生えた、ということなのかなと思います。

納得というのが「誰かに褒められたから」「認めてもらえたから」では、いつもその「誰か」の存在に依存してしまうかもしれません。先生からの評価、コンクールでの評価も含みます。

ほんとうの自信の源は、やはり、周囲の誰からも見てもらえていなかったとして、極端な話「酷評」されたとしても、それでもわいてくるものである気がします。

他からの評価とこの気持ちが一致する場合ももちろんあるかとは思いますが、人からの評価というものの圧というか、人に与える影響は、想像よりずっと大きいもので、ちゃんと軸をもってピアノに向かっていかないと、ずっと、評価される喜びの世界をさまよい続けるか、逆にある時急に「もう嫌だ」と、感じる、という可能性もないとはいえません。

これはほんとうにおそろしいです。評価は罠だ、と言っても過言ではないほど、人から高い評価を得るというのは、美味しいものだからです。

少し極端な言い方をしましたが、ピアノの先生が、誰よりもそのことをわかっていないといけないですね。

ほんとうの自信があれば、たとえ周りのすべての人に自分の演奏や考えなど、なにもかも否定されたとしても、元気に生きていけます。自信の源には影響を受けなくなります。

人の感情が混じった意見はスルーし、ほんとうに必要な情報だけを取り入れ、前に進んでいくことができます。外からの情報を選ぶ、という大切なことを、最も良い状態で行うことができます。自信をもつ、とは、周りの意見を無視する、ということとは全然違います。

今、少し、そんな感覚が見えてきました。

……生徒さまの人生にとって自分は脇役。誰かの役に立つ「脇役」であり続けるためにも、「自信」を育むあり方を、目指していきたいと思います。