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飛び出す絵本

2020年1月16日のブログです。

皆さまこんにちは。

小さいころ、初めて飛び出す絵本(最近は仕掛け絵本というようですが)を見たとき、ものすごく感動した記憶があります。

絵の中の、たとえば、お城だとか馬車だとかが、ページを開くとワッと立ち上がる!昔のものですから、絵が立ち上がるぐらいの単純なものだったでしょうが、それでも、平面だと思って開いたページが空間に立ち上がるのはドキドキするものでした。何回も、そーっと開いたり、勢いよく開いたりして遊んでいたと思います。

懐かしい・・・

今の時代なら、驚くような飛び出す絵本(仕掛け絵本)も、色々ありそうですね。

・・・2014年の春、YAMAHA銀座にての大野眞嗣先生のレクチャーで、初めて高橋美幸先生のラフマニノフの演奏を聴いたときの衝撃は、はじめて飛び出す絵本に出会ったときに、なんとなく似ている気がしました。私自身はまだレッスンを受けるに至っていませんでしたが、どうしても気になり、新幹線に飛び乗って聴講しに行ったのでした。

その時なぜ驚いたかというと、想像しなかったものが、突然その場の空間に広がったからです。

もの、というか、まぎれもなく音、響き、なのですが。

・・・ということは、長年ピアノを弾いたり聴いたりしていると、レベルが高い演奏だとしても、聴く前にある程度の想像はできてるってことなんだなと思います。演奏を聴いて、ハイレベルで圧倒されることはあっても、音の美しさに感動、感心することはあっても、聴いた瞬間に驚いたりはしないと思います。一般的な演奏の場合。

それが、初めて間近で聴いたロシアピアニズムの演奏は、なんじゃこりゃ!!みたいな感想でした・・(すみません、もちろん完全に良い意味です!)

複雑なハーモニーも、はじめから響きが混ざりながら微妙な色合いの変化が見える感じだったり、ものすごいエネルギーが伝わるのに、なぜか全然うるさくない感じだったり(YAMAHAのホールですから広くはない)、逆に、ものすごいスピードで弾いているはずなのに、全ての音がクリアに聴こえてくる感じだったり・・・大好きなラフマニノフだったから余計に「こんな風に弾けたら・・・」と、感動に包まれてしまいました。

(おそらく、本当のすごさは、録音ではなく生で聴かなければわからないと思います)

しばらく前の記憶をたどって書いていますが、この感想は、レッスンを受けている今、大野先生門下発表会で聴くほかの先生方の演奏にも当然ながらあてはまります。(同じ奏法でも、演奏者が違い、作曲家が違うと、印象は違ってもきますが)

飛び出した絵本が、さらに命を吹き込まれて動き出している、そんなイメージです。

気持ちを込めるとか、そういう問題じゃないんだ・・・・その時、はっきりとわかりました。

・・・その後、めでたく学びを始めることができたわけですが、いきなりそんな演奏ができるわけなどなく、それどころか、わー、なにもできない、どうしよう、という気持ちになることもありました。でもくじけなかったのは、それまでの自分の演奏に飽き飽きしていたからです。あっという間に二年半が過ぎ、まだまだ入り口とはいえ、今は、自分に飽きることはないです。変わっていくことができる道を歩き始めたから。いばらの道もワクワクです・・・

「何(の曲)を弾くか」、の前に、「どうやって弾くか」が、やっぱり大切!

~飛び出さないけど、素敵な絵本。「14ひきのせんたく」より(レッスン室のライブラリーから)~