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練習についての考え

盛岡市ピアノ教室「ミチコピアノアカデミー」

2023年1月14日のブログです。

レッスンでやったこと、教わったことの復習をする時間をいつも大事にしていってほしいと思います。

一般的に、新しい課題を出してもらい、そこを次までに弾けるようにして先生に見てもらってマルをもらう、ということの連続がピアノレッスンのイメージではないかと思います。

もちろん、次はここを見てきてね、と、いくつかの課題を出しますし、できるくらいやってくるように、とは言いますが、初歩の場合は特に、一応マルになった曲、一番最近合格した曲も、なるべく練習に使うように、と、話しています。

理由は、一応マルになる、というレベルで初めて、その曲で学びたいことに気を付けながら、あるいは、より表現に気を付けながら、ゆとりをもって練習できると考えるからです。

「この曲は練習に使ってね」という言い方、最近良くしているなあと思います。

この曲を練習しなさい、ではなく、この曲を練習に使う、という言い方は、弾けるようになった曲に対してのもの。新しい曲は、練習してきて、ではなく、見てきてください、と、言います。小さい子の場合は、わからないところがないように、先に少し一緒に見てあげたりもします。

すでに弾ける曲を弾くことは、自然にレパートリー作りにもなりますし、疲れているときなども、気楽に練習できるでしょう。とりあえずピアノに触れることって、大事です。

これらは、それぞれの自由な判断に任せる部分にもなります。

どんどん新しい曲をこなしたければ、それはそれで譜読みのトレーニングにもなりますし、ある意味理想的でもありますが、その場合でも、前の曲で学んだ課題は何だったかな、といったようなことは、意識から消えてしまわないように、様子を見て、アドバイスを入れていきます。

先生に言われたことをやっていって、レッスンで怒られないようにする、とか、そういうことではなく、できるだけ小さいうちから、自分の意志で、練習するしない、もっと言えば、練習したいかしたくないか、突き詰めれば、練習の必要があるかないか、を、判断し、責任を持てるようだと良いな、というのが願いです。

ちなみに……幼児の間は、練習の必要は、実はそれほどはない、というのが、私の本心です。レッスンに集中し、その時間に感じたり体験したり、新しいことを知ったり、という経験を楽しむ、ということが、小さいうちは大事にしたいところです。

ピアノという楽器を弾きこなせるようになるには、それなりの繰りかえしの練習が不可欠なのは当然ですが、それは、急ぐ必要はない、というのが今の考えです。でも、そうはっきり言ってしまうことは躊躇しています。なぜなら、普通の子供の場合、わざわざ言わなくても、そこまで練習しないものだからです。まだ必要性も感じていませんし。

心の中では、そのままでいいよ、と思っていても、未来のために、お家でも練習してね、とは言いますが、追求はしませんし、その必要もありません。

また、わりと多くの教材を使っている理由も、練習させるためというよりは、ほんとうは、レッスンそのもののためです。同レベルのいくつかのタイプの教材を併用することで、その子の得意、苦手が見えてくるからです。

お家で練習するとレッスンがもっと楽しくなるよ、とは言いますし、練習した時間をメモして残し、一週間でどれぐらいピアノに触れているかをチェックすることなどは、ご提案しています。生活の中でどう時間を使っていくか、ということは、意思と工夫が必要ですので。

宿題は、自由選択の部分をもたせることで、自主性も育てばいいなと考えています。

「のんびり練習」でやっていても、きちんとレッスンを受けて楽しんで続けていけば、10年単位ではそれなりの成果が出る、というのはこれまで見てきて感じていますが、練習というのは本当はとても楽しいものなのだ、ということを、皆さんに伝えていきたいといつも思っています。