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ピアノがもっと上手くなるには⑤「ほんとうの練習」

盛岡市ピアノ教室「ミチコピアノアカデミー」

2022年11月19日のブログです。

さて、ピアノの上達を願い、選曲をし、とりあえず自分なりにたくさんの練習を重ねながら、気づきの記録をし、録画をして耳と目でのチェックをしながら改善点を見つけてきました。

この時点で、ある程度曲が形になっていると同時に、ひとつの限界にぶち当たっている感じもあると思います。

限界というと大げさですが、「ここから何をしていけば、さらにうまくなるのかがわからない状態」ということです。

多くの場合、ここからが曖昧で、さらに表現を深めるとか、暗譜を確実にするとか、なんだかんだ言いながらさらに繰り返し練習していくものですが、弾けば弾くほどマンネリになって新鮮味がなくなっていったりすることもなくはないと思います。

と、色々思っていると、そろそろ本番、つまり、最初に設定した目標の期日が、このあたりでやってくる感じでしょうか。

それでよいと思います。

本番があれば、の話ですが、そこで弾いてみることで、練習、録画だけでは気づけなかった足りないことに気づいたりもします。

そう、ここからが、「ほんとうの練習」なのです!

え、練習を重ねてここまできたのでは?と思われるかもしれませんが、ここまではいわば「序盤」です。序盤の練習は「曲の全体像をつかむ」中盤以降の練習は「曲の細部の理解と可能性の検討」といった感じでしょうか。中盤以降、というのは、決めた期限にとらわれない勉強のことを指します。

もちろん、序盤の練習から、曲の細部、一つ一つの音を丁寧に検討して練習していくのが本来ですし、実際、自然にそう取り組んでいるものですが、あえてわかりやすくするために、このような極端な表現で書くことにしました。ご了承下さい。

一曲だけをどこまでも練習していくことを推奨しているのではありません。むしろその逆です。

こんなやりかたで、その人の実力の範囲で、多くの演奏、練習の経験を重ねていく、という意味です。

発表して終わり、に、しないためにも、質の良い曲選びをして、長期スパンで取り組みながら、実力をつけていける、そんな練習が理想です。

こういっては何ですが、今の実力で完璧を目指してだらだら曲をいじりまわしても、しょせん今の実力内での出来にしかなりません。

本当に上達したければ、潔く割り切って、今の実力内でできる最大の努力をし(ここまでにご提案してきたような取り組みの道筋でもいいと思います)いったん曲を形にしたら、本番に出してみる。本番がなければ、あったつもりで録画してみてもいいでしょう。

そこで得たものを覚えておいて、気持ちが残っているなら、さらに深めた練習を継続するのもいいですが、できれば他の曲でまた、取り組んでみればいいと思います。

そういった取り組みの継続の中、常に「根本的な技術の向上」を意識していくことで、じわじわと実力が上がっていきます。ここが最も大切なところなので、またあらためて記事にしていきたいと思います。

・・・そうして、実力が少しついた段階で、以前の録画を観たり、あらためて過去に取り組んだ曲を弾いてみたりすることで、より曲の細部が見えてきたり、技術の使い方が見えてきたり、となっていきます。そうならないとしたら、取り組み方の見直し、勉強の仕方の見直しが必要かと思います。

上手くなるということは、より気づける自分になるということ!ここが最も大切です。

そのためには、目標をたてて一通りやりきる経験の積み重ねが良いですよ、というお話でした。

ちなみに、メインに選んだ曲以外にも、できる人は多くの取り組みを同時に行うのはもちろん良いです。

自分の実力に合わせて。

・・・とはいえ、発表して終わり!ということは、実際とても多いものです。そのこと自体を否定しているのではなく、あくまで「ピアノがもっと上手くなるには」という一つの視点でのお話です。