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肩、腕、肘、そして手のひら

盛岡市ピアノ教室「ミチコピアノアカデミー」

2023年12月6日のブログです。

ピアノを弾いている時、脱力しましょうとか、楽にとか、いろいろ言いますが、わたし自身、過去、何十年教わっても、練習しても、これらのことを本当には理解できないままでした。

その証拠が、スラスラ弾けても、気持ちを込めても、現実には音色はほとんど変わらない、弾けない曲は弾けるようにならない、といった様々なことです。

この奏法で教わってきたことが、時間差でようやくわかりかけてきて、肩、腕(上腕、前腕)、肘、掌、といったところに意識が及び、自分なりに過去よりは納得できるようになってきてから、ピアノに向かうことがだいぶ楽になってきました。

そして、日によって聴こえかたが違うということが顕著になってきたので、「まず弾く」から「身体を感じてまず聴く」に、練習の入り方が変わってきました。

このことは、弾かずに理解できることではなく、弾かずに教えられることではないです。

・・・話は変わりますが、過去には、今と違う奏法の素晴らしいピア二ストの先生何人かにレッスンを受けさせていただきました。ある先生は、大曲をフルで弾いて下さいました。見ていなさい、ということだったと思います。芸大卒のその先生は、見事な演奏で、圧倒されました。「私には無理だ」心の奥がそう感じたこの出来事は、もう10年以上も前のこととなりましたが、心に刻まれています。

今となってみれば、その直感は正しく、その弾き方では、わたしの能力では無理でした。

しかし、その時の先生の熱心さ、細かいところに妥協しない姿勢、そして、私のダメなところを、一刀両断するかのような厳しいお言葉、忘れることはないと思います。ソロで演奏することをやめない私に、君の学び方は正しい、そうあるべきだ、と、おっしゃって励まして下さったことも忘れることはないです。

動けるときに動き、色々な先生に触れてこられたことは、かけがえのない財産になっています。