目的を持った練習をしよう
盛岡市ピアノ教室「ミチコピアノアカデミー」
2025年4月9日のブログです。
ピアノの練習について、言うまでもないことを書いてみます。
言うまでもないことですが、いま一度自分ごととして振り返ってみた時に、はたしてどうだろうかと、あらためて練習への意識を持ち直すきっかけにしてみたいと思います。
とにかく、ただやみくもに弾くのではなく、いつも「目的意識を持つ」ということ!
思いつくままあげてみます。
*ハノンまたはテクニックの教材を使って、根本のテクニックの練習(レガートに意識を向ける、掌の支えが落ちないように意識を向ける、全身のつながりの意識)
*上記をふまえた上で、ハノンまたはテクニックの教材を使って、演奏の形をつくるためのテクニック(滑らかに指を運ぶための練習、音階やアルペジオの苦手部分は右左それぞれの状態の確認、など)
*今さらっている曲の練習をしながら、現状の自分の課題を見つける。上手く弾けないところの原因を探る。なんとなく弾かず必要なテクニックを意識する。いったん全体を弾いてみたら、あとは、細かく分解して練習すること!
*なるべく偏りのない曲を選ぶ。(学ぶ気がある場合、好きな曲ばかり弾かない。楽しみたいだけなら好きな曲だけでOK。その中でも学べることはいくらでもある。)
*これまで弾いてきたレパートリーの復習(暗譜の確認、テクニックの確認、場合によっては弾き方の変更の検討など)
レッスンに通っている場合は、次のレッスンに持っていく曲を練習することになるわけですが、自分なりに意識をもって練習していくことで課題が見えてきますし、先生からのアドバイスに対して、良い意味で、質問したくなることも出てくるかもしれません。
自分の演奏力を上げていくのは自分自身なわけですから、どのレベルであっても、今わかること、今できることを最大限駆使して練習に励んでほしいと思います。
私などは、子どもの頃から自分は演奏に向いていないなあと思うことが多く、そのコンプレックスもあってか、ピアノ演奏をあきらめられず、いくつになってもこうして勉強を続けていますが、自分があまり演奏に向かない人間だと感じることは、やっぱり変わりません。
だからこそ演奏へのあこがれもあり、前より何か身に付いたと実感できることが楽しくて続いているのだと思います。これは本当に、素晴らしい先生方に巡り合ったおかげです。また、演奏に向いていない自覚があったから、ここまでたくさんの先生に教わってこれたのかもしれないです。
テクニックがすべてではない、とも言いますが、テクニックがなければ演奏が制限されます。生まれ持った音楽性とか気持ちの問題はどうすることもできない部分もありますが、努力して身に付けたテクニックは裏切りません!
いま、テクニックの根本でとても大事にしていることは、手の支え。1の指の使い方。そして指先から落とさないということ。できるところまで続けていく以外道はありません。
かつては、手のひらや前腕の支えがないまま何年も何年も速弾きをしていました。たくさん弾けば上手くなれると信じて、ハノンを毎日、1冊すべてを必ず弾いていた時期もあります。ある意味根性論でした。指先から鍵盤に突入して大きな音を出そうとしていました。腕の力を抜けば上手くなると信じていました。そして・・・何かが違っていることを知りました。根性論でもなんでも、頑張ってきたから道が開けたのだと思います。
ただたくさん弾けばいいのではなく、身体の良い使い方の一つ一つ積み重ねが、その先進化できる演奏になるか、ある程度弾けたらそこまでか、を、決めるのです。比べるべきは過去の自分です。
何気なくポンと出した音がもう違っている、という状態が、前より根本的に上手くなったということなのです。曲をいじりまわして演奏に念を込めるということとはちょっと違います。根本が変わらなければ演奏は本当には変わらないから。
手のひらき方一つをとっても、身体の構造にフィットしたあり方があります。これはもう「弾く」以前の話のようですが、案外、教えてもらえなかったりするのです。二本足で歩く歩き方をいちいち教えてもらわないのに、似ているのかもしれませんね。
あらためて練習の仕方に意識を向けて過ごし、さらに何か発見がありましたら、また、ここに記してみようと思います。皆さん、頑張りましょう!